2025年1月の持ち寄りワイン会の報告です。今回のテーマは、巳年の蛇でした。んー、これは昨年の「新」のテーマに持って行った中国ワインの蛇龍珠(シャーロンジュウ)が本当はぴったりだったと思いましたが、仕方ありません。ということで、考えました。
日本にワインが持ち込まれた歴史を探ると、「チンタ(珍蛇もしくは珍陀)酒」という言葉が出てきます。ネットで調べると、1483年(文明15年)の関白近衛家の公家日記である『御法興院記』に出てくるとか、1549年(天文18年)スペイン人にしてポルトガルからのフランシスコ・ザビエルによってポルトガルワインが薩摩の武将に献上されたなどと出てきます。今回、より古い『御法興院記』のほうを国立国会図書館で、デジタルデータを使って調べてみたのですが、どうにも該当箇所が見つかりません。残念でしたが、15~16世紀あたりに赤いワイン(tinto vinho ティント・ヴィーニョ 着色したワイン、赤ワインという意味のポルトガル語)が入っていたようです。ということで、実際の歴史とは違いますが、ポルトガルの甘いワインでポートではなく、私が好きなマデイラにしてみました。マデイラ島のワインの歴史は、15~16世紀でしょうが、独特の風味や酒精強化としての歴史は17~18世紀に始まるようです。
今回は、いろいろあるなか、ブランディーズ(人工的に高温熟成させるエストゥファではない天然の太陽熱を使うカンテイロのもの)の5年もの、品種は中甘口のBualを選びました。甘い中にも酸があり、なかなかよかったです。
ワイン会自体はドイツ料理の店だったので、リースリングが2本出たり、皆さん様々な発想でのワインがそろいました。