3月の持ち寄りワイン会の報告です。今回のテーマは、「出逢い」ということで、さてどのようなワインが集まるかが楽しみでした。いつもかぶらないのが常のワイン会ですが、今回は、個々の種類ではかぶらなかったものの、なぜか赤ワインが多かったです。泡はなし。白、ロゼが各1本ずつ。参加者が出逢いに思い浮かぶものは、濃いということなのでしょうか、との声があがっていました。
私の初めて意識したワインの出逢いということなら、白、それもドイツのリースリングなどかもしれませんが、今回は直近で中米旅行が決まっていた時期から、メキシコのワインを「出逢い」として持ち込もうと考えていたため、こうなりました。メキシコシティーの空港で購入したものです。初めのイメージでは、前にキューバに行ったときにも経由していた空港内免税店で見かけていて、買っていたカーサ・マデロ。実は、アメリカ大陸で最古のワイン造りはメキシコらしいのですが、このカーサ・マデロは1597年設立の最古のワイナリーということです。これは、日本ではサッポロ(ビール)も一部輸入しているところですが、その上位の3Vなどを今回も探していました。
ところが今回、帰りに空港内を何カ所も探してみたのですが、このワイナリーのものがない。ついでにテキーラもちょっと覗いてみましたが、それもけっこう決まったものしかないような。コロナ禍以前とは感じが変わっていましたね。もしくは空港内の店はスペースが限られているので、その時代の流行というか、売り込みというかで生産者・銘柄等が変わるのでしょう。
ということで、あったもののうち、一番高級そうなものを選びました。1928年設立のラセットのワインは少しあったのですが、メキシコには多いイタリア系のものは避けました。
テーマにひきつけていえば、私の旅での出逢い、ヨーロッパ人の北米でのブドウとの出逢い、ということで。
今回、出逢ったワインは、2013年設立?のメキシコ中部のグアナファトのワイナリー、Cuna de Tierra クーナ・デ・ティェラのものでした。この中でよさそうな赤ワインを2本買い、この日に持って行ったのはより上のものです。重い。Pago de Vega(うまく訳せませんが、土地からのご褒美、みたいなイメージでしょうか??)、いろいろ受賞をしているもののようですが、それのさらに生産限定品であるGran Pago de Vega です。
造りは、スペインのレゼルバ・グランレゼルバの考え方に近いような、50ヶ月熟成(うち24ヶ月はフレンチオークの新樽熟成)、2018年。アルコールは13.5%。生産本数1020本のうちのナンバー355でした。品種は、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルローで、年によってシラーも入っているようです。。
香りや飲んだ感じは、プラムや黒系果実とスパイス、やや甘やかなのは、熟成の年月と樽から来るものでしょうか。渋みはもちろんありますが、こなれていました。そして、ややさわやかなハーブ感は、カベルネ・フランからなのか、アメリカワインのどっしりというより、まろやかさを感じさせるものでした。けっこうエレガントなワインでした。
今回、持ち寄りワイン会の会場は、人気店のため混み合っていたり、他のお客さんと独立した座席でないこともあり、ワインの集合写真はうまく撮れませんでしたが、雰囲気だけ載せておきます。濃い赤ワインが多かったワイン会でした。
さらに、私が前に飲んだ、カーサ・マデロやラセット、モンテ・シャニックのワインの写真も載せておきます。