新国立劇場バレエ「くるみ割り人形」を観る

クリスマスイブからクリスマス。シャンパーニュならぬ、スペインのカヴァ(ロゼ、ロジャーグラート)を飲みながら書きました。透明感ある濃い鮮紅色ですね。泡立ちが美しいです。味わいも果実味あふれ、しっかりした味です。熟成感もあります。オリーブの実チキンも合わせて。

この時期「バレエ くるみ割り人形」が世界各地で催されています。以前ニューヨークで観たものについては、こちらにすでに書きました。また日本の東京バレエ団のものは、こちらです。今年のコロナ下では世界各地ではどのような状況でしょうか?
新国立劇場バレエでも毎年年末の恒例になっていますが、今年から来年にかけては年をまたいだ公演としていまして、正月にも行うことになっていて回数が増えました。 
新国立劇場では、このところ2017年に初演されたウエイン・イーグリングによる振付作品を使っています。華やかな美術や衣装での美しい舞台です。一方、若干平板とも思えました。

クララと夢の中のクララ・金平糖の精ははっきり子ども役と大人役が分かれています。また男性プリンシパルの夢の中のドロッセルマイヤーの甥、くるみ割り人形、王子役は1人の役が行うハードなものです。リフトも大変ですし、高度なパートナリングやテクニックが主役級には求められる作品でもあります。子どもも楽しめる作品ですが、雪の場面、花のワルツの群舞、ディヴェルティスマンなど、ほかにもダンサーの見せ所が詰まっています。
一方、じっくり観たことで再認識しましたが、やはり2幕など、必ずしも物語の筋とは関係なく魅せる踊りは、作品全体として楽しみたい私にとっては、少し退屈でもありました。チャイコフスキーの3部作では、やはり「白鳥の湖」のみが踊りと物語との分離をぎりぎりのところで、すり抜けていると再認識しました。

今回初日の(2部ある公演のうち)夜を選んだのは、バレエ「コッペリア」などでも印象的な舞台を魅せていた木村優里さんを観たかったからでした。表情もよく際立っていましたね。パートナーの渡邊峻郁さんも大変な役ですが、しっかりしていました。
挿入された踊りでは、アラビアの踊り/関晶帆さんなどが印象に残りました。また、別のキャストの作品も観てみたいものです。1幕55分(休憩30分)2幕50分予定。

【振付】ウエイン・イーグリング、【音楽】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【美術】川口直次、【衣裳】前田文子、【照明】沢田祐二、【指揮】冨田実里、
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団、【合唱】東京少年少女合唱隊

【クララ/こんぺい糖の精】木村優里
【ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子】渡邊峻郁
【ドロッセルマイヤー】中島駿野、【ねずみの王様】渡邊拓朗、
【クララ(子ども)】中島さや、【フリッツ】秋山智仁、【ルイーズ】奥田花純、
【乳母】関優奈、【シュタルバウム】中家正博、【シュタルバウム夫人】本島美和、
【クララの父】高橋一輝、【クララの祖母】渡辺与布

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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