抗体検査を受けてみました

機会あって、抗体検査を受けてきました。PCR検査や抗原検査ではありません。私が住んでいるところでも、日に日に新型コロナウイルス感染症(COVID-19、coronavirus disease 2019)の感染者数というか、正確には検査による陽性者数が増えてきて、かなり身近なところでも話を聞くようになってきています。診断ということではないですが、現状を知るひとつの材料として受けてみました。好奇心といってもよいですが、国・東京都ともなかなか進まない感染対策のなかで、市民の次の一手への布石でもあります。

迅速検査は、血液をとって15分もあれば結果がわかります。今回使ったキットは韓国のGenBody社のもので、もちろん正しく判定できないこともありますが、感度、特異度とも95%以上の精度があるようです。「感度」とは実際に陽性の時に正しく陽性と出る度合い、「特異度」とは実際に陰性の時に正しく陰性と出る度合いです。その場で、IgMIgGの抗体があるかどうかがわかります。結果を聞くのは少し緊張しますね。

抗体検査
抗体検査 Cはコントロールで、キットがきちんと働いているという比較の線。Tがテストつまり判定部で、ここに線が出ると陽性、出ないと陰性ということ。

結果は、両方の抗体とも陰性でした。このケースは一般的な解釈としては、「過去に新型コロナウイルスには感染経験がない」ということになります。しかし厳密に可能性を見ると、これは定性検査なので、誤差の問題以外にも、過去に経験したが抗体が上がらなかったとか、消えてしまった(量が限界値以下になった)とか、いろいろあり得ます。目安と考えて、「これからも日常生活に気をつけましょう」、というのが妥当な判断です。IgGの方だけ陽性でも良かったとは思いました(抗体をすでに持っている状態)。

一般の感染症では病原体に感染すると、まずIgMが上がり、遅れてIgGが上がって一定期間継続して病原体に対抗するというものですが、しかしこの新しい感染症に関しては感染初期から、両者が上がってくるケースやIgGが先に上がるケース、(自然免疫や細胞性免疫で対処なのか?)両者とも上がらないケース等々いろいろあるようで、複雑なようです。それらは抗体検査といっても、精密な「定量検査」でだんだんとわかってきているものです。まだまだ不明なことが多いようです。

今回、併せて精密検査(定性検査)もやってもらいました。現在世界で最も精度が高いといわれているものです(感度が100%、特異度が99.8%と言われている)。その検査とは、スイスのロシュ・ダイアグノスティックス社の研究用試薬「Elecsys Anti-SARS-CoV-2」を使って、検体中のSARS-CoV-2のヌクレオカプシド蛋白質に対する抗体(IgGを含む)を電気化学的に検出するものです。こちらの短所としては結果が出るまでに数日かかること、IgMとIgGの結果を分けられないことです。
私の結果は抗体価が0.1未満で(1.0未満が陰性判定となる)陰性ということでした。やはり感染経験はなさそうですね。

WHOのCOVID-19に関する公式情報特設ページのリンクも貼っておきます。日本の神戸センターのものです。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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