東京バレエ団「白鳥の湖」ブルメイステル版を観る

少し前のことですが、2月に再びバレエ「白鳥の湖」を観ました。今回は、東京バレエ団のブルメイステル版です。場所は、東京文化会館です。プルメイステル版(ロシアの振付家による初演が1953年のもの。ドラマチックな演出が特徴)については、芸術監督の斎藤友佳理さんが就任した当時の大きな取り組みとして2016年2月に初演。その後2回上演したものの再演です。今回は気鋭の舞台美術デザイナー、エレーナ・キンクルスカヤさんを起用して、さらにパワーアップしたゴシック様式のロシア製の舞台美術・装置・衣装です。いまの状況から見れば幸せなときでしたね。

全4幕 約3時間(1・2幕後休憩、3幕後休憩、4幕) 
指揮:磯部省吾、演奏:シアター オーケストラ トーキョー 
音楽:ピョートル・チャイコフスキー、改訂振付:ウラジーミル・ブルメイステル、(第2幕)レフ・イワーノフ/アレクサンドル・ゴールスキー
装置デザイン:エレーナ・キンクルスカヤ、衣裳デザイン:アレクサンドル・シェシュノフ、衣裳製作:ティマート・プロダクション

主な配役
オデット/オディール:沖 香菜子、ジークフリート王子:秋元康臣
ロットバルト:安村圭太
【第1幕】
道化:井福俊太郎、王妃:奈良春夏、パ・ド・カトル:涌田美紀、足立真里亜、池本祥真、大塚 卓、アダージオ:榊優美枝
【第2幕/第4幕】
四羽の白鳥:中川美雪、上田実歩、工 桃子、中沢恵理子
三羽の白鳥:髙浦由美子、長谷川琴音、中島映理子
【第3幕】
花嫁候補:加藤くるみ、中島理子、長谷川琴音、中島映理子
四人の道化:安井悠馬、山中翔太郎、小泉陽大、山仁 尚
スペイン(ソリスト):政本絵美、ナポリ(ソリスト):秋山 瑛
チャルダッシュ(ソリスト):中川美雪、中沢恵理子、岡崎隼也、海田一成
マズルカ(ソリスト):伝田陽美、ブラウリオ・アルバレス

この作品は、衣装及び舞台美術がゴシック様式で、荘厳で神秘的なイメージがベースとしてありました。初めの短いプロローグでは、人間のオデットが悪魔のロットバルトによって白鳥の姿へと変えられるシーンがはさまり、筋がわかりやすくなっています。また、3幕での民族舞踊の踊り手は実はすべて悪魔の手先だったというかなりドラマチックな展開でした。そして、4幕では、オデットと王子は葛藤もありながらも悪魔に打ち勝つハッピーエンドタイプです。筋のポイントを記載しただけですが、オデットとオディールの踊り分けの確かさ、24人の白鳥の群舞も見事でした。

なお、ピーター・ライト版との比較は、こちらなど。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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