正月巣ごもりで、おせちに日本酒

正月は、食料を買い込んで自宅で巣ごもりしていました。特に3が日は前もって用意しておいたもので過ごしました。どのような感じかというと、おせち料理に日本酒を紹介します。

おせち料理に日本酒
おせち料理に日本酒

おせちは、予約購入したものです。品数があり、値段も比較的手頃で、冷蔵のものを選びました。「割烹料亭 千賀」三段重、品数36です。彩りもきれいで、飽きないおいしさでした。

日本酒は、前に購入した2種類をこの機会に飲みました。プリンセス・ミチコ花酵母からのお酒です。
山形県天童の出羽桜酒造のものは、吟醸酒(特定名称酒として、精米歩合60%以下のものをいうが、これは50%)です。醸造用アルコール使用。原料米は「出羽燦々」100%。とても香りが華やかで香りが立ってきます。飲み口はややすっきりです。透明感がある無色に近い色合いです。
愛媛県西条市の石鎚酒造のものは、純米吟醸酒(こちらも特定名称酒として、精米歩合60%以下のものをいうが、これは55%)です。原料米は「しずく媛」100%。醸造用アルコールは使っていません。香りは少し落ち着いた感じで、あまり立ち上がりませんが、鼻を近づけると落ち着いていながら、やはり華やかな香りがします。色はわずかに黄色がかっている感じで、飲み口はしっかりしたコクがあります。こちらのほうが甘みを感じます。

プリンセス・ミチコ、花酵母からの日本酒とはこういうことです。「プリンセス・ミチコ」英国で1966年に作られたオレンジ色の薔薇の品種で、後にエリザベス女王から当時の美智子妃殿下に贈られたものです。
一方、東京農業大学が、時代が平成から令和に代わる機に「プリンセスミチコプロジェクト」を企画したことからこの試みは始まっています。そして薔薇の花からの花酵母の分離・そして全国から7社の製造者の協力を得て、それぞれの清酒が作られました。7社とは、北から南部美人、出羽桜酒造、一ノ蔵、浅間酒造、関谷醸造、石鎚酒造、澄川酒造場です。醸造方法は各社に委ねたことから、それぞれが花酵母に由来するカプロン酸エチルの香気を持ちながら、酒質については、各製造者の特徴が出ているということです。今回は、そのうちの2社のものを試したということです。ちなみに、カプロン酸エチルは、吟醸香の代表でリンゴのような香りの物質です。またもうひとつの代表が、バナナのような香りである酢酸イソアミルです。これらの香りについては、わかりやすく詳しいサイトがありました。


(参考文献:藪岡孝幸「新規清酒製造用酵母の取得 プリンセスミチコの花酵母を用いた清酒開発」 雑誌・日本農芸化学会『化学と生物』Vol.58.No.3 2020 pp.188-192 国際文献社)

プリンセス・ミチコの花については、こちらを参照してください。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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