『コロナ黙示録』を読む

写真はイメージです
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今年最後のブログは、これです。少し前に読了した『コロナ黙示録』海堂尊著 宝島社 2020年7月発行の紹介です。

話題になっていましたので早めに読もうと思っていました。『チーム・バチスタの栄光』などで有名な、あの海堂氏の小説です。もう読んでいるときから、ゲラゲラ笑いに笑いました。その笑いとは、ほとんど事実じゃないですか、という笑いです。それがパロディ的な登場人物の名前を使用してはっきりと書くことで筋が進んでいました。最後にはこのように書いてあります。
「本書は書き下ろしです。この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物・団体等とは一切関係ありません。」

新感染症に対して、当初から今に至るまでほとんど何もしない、できない国、東京都。それは熱意のなさ、既得権益を守ることだけしか眼中になく、冷静な科学的な判断もできない、リーダーシップが発揮できない、なさけない状況です。そのすべてがこの本に記述されています。フィクションのところもありますが(あっ全部がフィクションだった!?)、今の時代に起こったことです。現実の世界では、この前国会でも嘘を100回以上ついていたことが明らかになった(実際は他の場も含めて嘘だらけの)元首相。ここでは、安保宰三として登場します。妻が、安保明菜。官房長官が酸ヶ湯、首相補佐官の今川、泉谷、厚労省審議官の本田苗子、都知事の小日向美湖・・・。クルーズ船から、北海道での出来事、文春砲ならぬ新春砲も登場します。ぜひ読んでみてください。

東京での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染確認者は、本日1337人にもなりました。全国でも、4519人最多更新です。私たちはできることを着実にやりましょう。

追加 この記事をアップしたときは、書くのをどうしようかと思っていながらやめていましたが、東京・近県、栃木・・・日本の今の状況から書いたほうがよいと思い、追加します。

この本には、すでにトリアージ(選別)の問題も記述されています。北海道で、少し好意を持ち始めた医師(男性)と看護師(女性)が初デートをした後に、前に看ていた患者さんからの感染でその医師が発症、またクルーズ船に乗っていたことから発症した看護師のおばあちゃん。両者とも悪化して、ECMOエクモを使う判断になるのですが、1つしかない。どちらに、と悩む病院の人たち、看護師。このときは何とかほかからもう1つ調達できましたが・・・。

これからそのようなことも多々起きる、いえすでに起きていて、救急車での事象。また待機中に自宅で死亡してしまう人も。対策を根本から考え直させるとともに、やはり私たちはできることをやりましょう、ですね。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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