歌舞伎座11月公演を観る

歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」を観ました。今月も4部構成で行われ、観たのは第1部「蜘蛛の絲宿直噺」と第4部「義経千本桜 川連法眼館」です。今回は2本とも変化もの?になりました。前者は蜘蛛、後者はです。

歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」
歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」
歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」演目
歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」演目
歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」演目案内
歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」演目案内

まずは、第4部「義経千本桜 川連法眼館」を平日夜に観ました。人気演目、そして歌舞伎界だけでなく広く活躍している人が出ているせいか、1階、3階席はけっこう人が入っていました。義経千本桜は、歌舞伎の三大名作(「菅原伝授手習鑑」、「仮名手本忠臣蔵」、「義経千本桜」)のひとつで有名な演目ですが、今回はもちろん全五段の通し狂言ではなく、四ノ切ともいわれる四段目の川連法眼館の場面を演じたものです。時間は65分でした。出演者は、以下の通りです。
佐藤忠信、実は源九郎狐:獅童、源義経:染五郎、駿河次郎:團子、亀井六郎:國矢、静御前:莟玉

今回は中村獅童にとって、歌舞伎座での古典の名作の主役ははじめてということで、夢が叶った出演ということでした。本物の忠実と狐忠実の演じ分け、狐での早変わりを含めたいろいろな動きと親狐を思う哀愁の演技が、観客を楽しませました。

次に、土日の午前中に観た「蜘蛛の絲宿直噺(くものいと およづめばなし)」です。難しいタイトルですが、およづめとは、漢字の通り宿直のことらしいです。わずか40分の作品ですが、見所の詰まった演目でした。
こちらの出演者は、女童熨斗美・小姓澤瀉・番新八重里・太鼓持彦平・傾城薄雲:猿之助(の五変化)、源頼光:隼人、碓井貞光:中村福之助、金時女房八重菊:笑三郎、貞光女房桐の谷:笑也、坂田金時:猿弥、でした。

これはセリフが多くはなく、早替りで5役を演じ分ける「舞踊劇」です。今回は、流行病の感染症、レムデシベルなどの言葉が何回かセリフに出てきて笑いを誘うような、今をも意識したような演出になっていました。蜘蛛の精が色々な人物に化けて出て、病床の源頼光を狙うという話ですが、市川猿之助による早変わりいろんな場所からの登場やそれぞれ、蜘蛛の糸を放つシーンが見事でした。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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