ヴーヴ・クリコ250周年イベント シャンパーニュ地方のことも

シャンパーニュのヴーヴ・クリコは、創業250周年(1772年創業)を記念して6月16日〜7月10日まで、世界巡回企画展「Veuve Clicquot Solaire Culture(ヴーヴ・クリコ ソレール カルチャー)~太陽のように輝く250年の軌跡~」を、東京の原宿「jing(ジング)」にて開催しています。今後世界へ巡回して、アメリカ・オーストラリア・南アフリカ・イギリスの4ヵ国にも行くといいます。大手メゾンであるヴーヴ・クリコは、現在フランスのコングロマリットであるLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループの傘下にあります。このグループには、シャンパーニュや酒類でも、モエ・エ・シャンドン、ドン・ペリニヨン、クリュッグ、そしてシャトー・ディケム、ヘネシー、アードベッグ、グレンモーレンジ等々が含まれています。

早速、のぞいてきました。展示を見るだけは無料です。展示を見た後、私は予約しておいたテイスティングコースに参加して、4種類のシャンパーニュを解説を受けながら試してきました。たまたま同席したほかの方々とも若干の交流をもちました。

シャンパーニュの歴史にとって、2つの画期的なことをまとめておきますと、17世紀末には修道士のドン・ペリニヨンがアッサンブラージュ(ブレンド)という方法を使い品質のよいワインをもたらし、1816年には、その前に亡くなった夫の遺志を引き継いでメゾンを育て上げてきたマダム・クリコが、動瓶(ピュピトル)を使ったルミュアージュ(澱下げ)という方法で今日に至るクリアなシャンパーニュを作り出したことがあげられます。
ヴーヴ・クリコではさらに1818年にブージー産の赤ワインを加えたという、シャンパーニュ地方で初めての「ブレンド法」によるロゼ・シャンパーニュを作り出しています。

テイスティングは4種類、以下の順番でした。基本となるイエローラベル、2012年のヴィンテージシャンパーニュ(ラ・グランダム)、ロゼシャンパーニュ、そしてやや甘口の白ラベルです。
1 Veuve Clicquot Yellow Label Brut
2 Veuve Clicquot La Grande Dame
3 Veuve Clicquot Rose Label
4 Veuve Clicquot White Label Demi Sec

1番は、久しぶりに飲む定番。フレッシュでありさわやか、心地よい酸が印象的です。ヴーヴ・クリコは昔から、ピノ・ノワールをとくに重視してきたということで、これも比率が50-55%です(シャルドネ28-33%、ムニエ15-20%)。またリザーブワインの比率が高いのも特徴で30-45%。そのせいか、フレッシュでありながらレモンというより、カラーでもある、オレンジの印象があります。
2番は、昨年11月からリリースされたものです。前回の2008年よりピノ・ノワールの比率を極めて高めてきたこのヴィンテージも、何と90%です。残りはシャルドネです。酸が落ち着きピノ・ノワールが高いのですがとてもエレガントです。
3番は、イエローラベルをベースに、12%のピノ・ノワールをブレンドで加えてロゼにしていますが、これは他のメゾンが通常18%なのに対して低めということです。色合いもややうすいピンクですが、味わいはしっかりした感じです。
4番は、19世紀には1Lあたり150gドサージュを入れていたのを、今は45gということです。ほんのり甘くチーズなどに合いそうです。ピノ・ノワール40-45%、シャルドネ20-25%に対し、ムニエ30-35%と多めにして、フルーツの味わいをはっきりさせたいという意図のようです。
目にも舌にも興味深いイベントでした。ラインアップの紹介はこちら(ワイノミ)がわかりやすいです。

ついでに、以前ツアー旅行で訪ねたシャンパーニュ地方の写真を若干紹介します。ランス大聖堂は残念ながら外側が修復中で外観がこのような状態でしたが、歴代フランス国王の戴冠式が行われるところですね。以前までF1公式スポンサーも務めていたメゾンのマムフジタチャペル、食事のときに飲んだシャンパーニュや赤ワインなどについてもあげます。また、シャンパーニュ公式HPサイトも紹介しておきます。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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