文楽を観る 5月東京公演『桂川連理柵』

2度目の文楽鑑賞です。今回は、「豊竹咲太夫文化功労者顕彰記念/文楽座命名150年」というのにも惹かれてチケットを買ったのですが、もともと購入した第三部は豊竹咲太夫の登場はなく、登場予定の第一部『義経千本桜』でも体調不良のため登場しなかったようです。

第三部『桂川連理柵』(かつらがわれんりのしがらみ)は、世話物(「時代物」・「世話物」・「景事〔けいごと〕」の3つに分けられる)の傑作ということです。簡単に内容を言ってしまうと、年が離れた男女の心中を扱ったものです。ここでは、石部宿屋の段、六角堂の段、帯屋の段、道行朧の桂川から成り立っている演目でした。
観客は少なめでした。

「石部宿屋の段」、事の発端です。伊勢神宮参拝の道中で宿泊。お半が言い寄る長𠮷から逃れたところを、長右衛門は子どもだからと思い寝床に迎えたのが間違い。なまめかしさもあるこの段は、ある時代上演が消えていたとのことです。
「六角堂の段」では、長右衛門の女房・お絹が事態収拾を図ります。
「帯屋の段」は、いろいろやりとりがありますが、前半、太夫のいささか大げさではあるもののおかしくて仕方ないとの見せ所がこれでもかと続きます。
「道行朧の桂川」では、それぞれの思惑の違いもあるなかで、とうとう2人とも深い悩みからの解放を迎えるのでした。

「石部宿屋の段」
竹本三輪太夫、ツレ 豊竹咲寿太夫、野沢勝平、ツレ 鶴澤清允

「六角堂の段」
豊竹希太夫、竹澤團吾

「帯屋の段」
豊竹呂勢太夫、鶴澤清治、(後半)豊竹呂太夫、鶴澤清介

「道行朧の桂川」
お半/豊竹睦太夫、長右衛門/豊竹芳穂太夫、ツレ 竹本津國太夫、竹本碩太夫、豊竹薫太夫、
竹澤團七、鶴澤友之助、野澤錦吾、鶴澤清方

人形役割:娘お半/豊松清十郎、下女りん/吉田玉路、丁稚長吉/吉田玉佳、帯屋長右衛門/吉田玉也、出刃屋久右衛門/桐竹亀次、出刃屋の女中/吉田玉延、女房お絹/吉田勘彌、弟儀兵衛/吉田玉志、母おとせ/桐竹勘壽、親繁斎/吉田清五郎、下女、下男/大ぜい
囃子:望月太明藏社中
(以上、記録しておきましたが、分担が激しいですね。疲れました)

なお、舞台などの説明は、文化デジタルライブラリーがわかりやすいです。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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