「エミール・ガレ展」鑑賞とナンシーについて少し

横浜まで暑い夏に行って来た話です。初めて訪れたこの美術館は、「学校法人鶴見歯科学園〈現、みなとみらい学園〉」の経営を行ってきた鶴見輝彦氏が収集したガラス工芸作品などを公開するために設立された「みらい美術館」です。年に何回かの企画展を行っていて、開館の曜日なども限定して公開しています。(この企画展はすでに修了)。場所は、横浜駅東口からずーと歩くか、さらに、みなとみらい線に乗って横浜から1駅の新高島駅が最寄りの場所です。

建物の2階にあがると、展示室はこぢんまりとしています。それゆえに濃縮された空間です。ちょうど観覧者は私ひとり。じっくり観ることができました。すべて写真撮影OKです。今回は、95%がこちらの所蔵作品ということです。1904年のガレ本人の生存中の作品とそれを職人が引き継いだ後世のものは、「エミール・ガレ」(前者)「ガレ」(後者)というように、表示が区別されていました。エミール・ガレ(1846-1904年)は、フランス・ナンシー生まれのアール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家・デザイナーですね。

大きなすばらしい作品が目白押しですが、特に目玉は、「フランスの薔薇大壺」(1902年)です。とても美しい作品で、以前行方が不明になっていたものが、ヨーロッパの個人コレクターの元で秘蔵されていたことがわかり、今回特別出展です。この作品は、「サリシュール技法」、「マルケットリー技法」、「アップリケ技法」、「グラヴュール技法」等々、様々な技法が組み合わさって作られています。また、「紅葉文花器」(1900年頃)も、ナンシー派美術館とここの2体だけが確認されている希少作品ということです。こちらは、マルケットリー技法での大型作品です。

いろいろな作品を観ることができて満足でした。ここではその一部を紹介しましたが、いかに技術にこだわりを持っていたのがわかります。次の企画展にも期待しましょう。

ついでに過去の旅行について書きます。私は、フランスのナンシーを以前ツアーで訪れましたが、ガレを含めてナンシー派の作品を集めているといわれる「ナンシー派美術館」などはコースに入っていませんでした。でも、有名なスタニスラス広場に面している「ナンシー美術館」のほうはツアーの合間にさくっと行ってきました。こちらは、いろいろな絵画作品やガラス工芸では、同じくナンシー派のドーム兄弟(兄はオーギュスト・ドーム1853-1909年、弟はアントナン・ドーム1864-1930年)のコレクションで有名です。こちらについても写真で紹介しましょう。

さらに、土産にはナンシー「マカロン」を買って食べました。素朴ですが、美味しい!

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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