抗体保有率疫学検査

厚生労働省による日本での2回目の「抗体保有率疫学検査」の結果が、2月5日に発表されました。今回の検査は、昨年の12月14~25日希望者から無作為に抽出し、実施したものです。対象地は、前回が昨年6月に行われた3都府県、今回は東京都、大阪府、宮城県、愛知県、福岡県の5都府県で、合計1万5000人程度が調査対象です。前半記述の3都府県は前回も行っていたので、それを比べると、東京都が0.91%(前回0.1%)、大阪府0.5%(前回0.17%)、宮城県0.14%(前回0.03%)ということです。また、今回愛知県は0.54%、福岡県は0.19%です。前回よりも感染経験者数は増えているようですが、それでも、東京でも100人に1人もかかっていない(正確には抗体がない)という数字です。欧米などとはえらい違いがあります。

もっと詳細を言えば、東京都では3399人中31人が陽性であった、ということです。陽性の判定は、米国Abbott社(化学発光免疫測定法[CLIA法])とスイスRoche社(電気化学発光免疫測定法[ECLIA法])の2種類の検査方法で、両者とも陽性結果が得られた者としています。

実は、私も応募して選ばれたひとりです。検体(血液)を差し出すことで、無料で検査をしてもらったということになります。血液はある程度の期間保存され、さらなる調査にも使われる場合があります。結果は、メディア発表より少し遅れて書留で届きました。陰性でした。

血液を採取されたのは9mLほどで、私が行った日・時間帯の印象では、来ていた人は年配の人が多いということもなく、男女も年齢層もいろいろな感じでした。東京の枠は、23区枠それ以外の2カ所あり、検査場所については口外しないようにとの注意がありましたが、それ以外の禁止事項はありませんでした。諸注意が書かれた文書を読んで同意書に署名します

抗体保有率疫学調査 受付書類の一部
抗体保有率疫学調査 受付書類の一部
抗体保有率疫学調査 結果通知書
抗体保有率疫学調査 結果通知書

結果の分析のひとつとして、日刊ゲンダイDEGITAL0206を部分引用します。

 気がかりなのは実際の陽性数との差だ。抗体がつくられる期間を考慮し、検査時期に近い昨年12月7日時点を見ると、都の累計陽性者数は4万3992人。人口比は約0.32%で、抗体保有率の方が0.6ポイントほど高い。
 「検査対象に偏りがあり、完全に実態を捉えた調査とは言えませんが、抗体保有率と実際の陽性率の開きの分だけ、感染していても無症状などで気づかない人が一定数いると考えられます」(厚労省結核感染症課)
 都内の陽性率と抗体保有率の差を単純計算で人口に当てはめると、約8万3000人に上る。これだけの感染者が無自覚のまま出歩いている恐れがあるのだ。

さらに私が、数字情報を追加してみます。東京都のPCR検査陽性者数は全地域を平均すると1%いかないかもしれませんが、都心や23区内で特定の所はすでに住民の100人に1人から2人近くは感染しています。23区で、人口当たりの数字を東京新聞degitalのビジュアルデータから見ると、2月19日段階で、上位5区の数字は以下のようになっています。10万人当たりを、100人当たりに直して小数第3位を四捨五入しました。
新宿区:1.87、港区:1.45、渋谷区:1.39、中野区:1.07、中央区:1.06、です。

私個人の状況分析をしてみると、昨年の2月初旬頃「最後の」海外旅行をして帰国。中国経由などはなし。まだ中国の武漢など一部地域で新しい感染症が見られる程度くらいの認識であった時期です。
7月下旬頃に自費で抗体検査を受ける(陰性)。そして今回の調査で、12月下旬2度目の抗体検査を受ける。また陰性。ちょうど、問題化してからそれぞれ5ヶ月ごとくらいの経過で2回検査したとみて良い時期になりました。さらに今年1月初旬に自費でのPCR検査を受け、陰性
もちろん油断は良くないですし、強烈な変異型もあるとのことではありますが、手洗い、うがい、マスク、過度の混雑状況は避ける、などの自分の生活習慣では、この延長で注意すれば、とは思います。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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