映画「プラド美術館 驚異のコレクション」

生の舞台の劇場はなかなか上演が難しかったり、上演時間が夜を避ける傾向にあったり、予約が大変だったりしています。また、美術館・博物館なども予約制のところが多く、少し敷居が高い感じです。そのようななかでは、映画は1つずつ席を空けているし、観る者にとって気軽に楽しめる感じがよいです。いつもにもまして、映画を観る機会が増えそうです。

今回は、美術館の映画を楽しみました。スペインのほぼ中央にあるマドリッドの有名な美術館である「プラド美術館」は昨年の11月19日に開館200年を迎えたそうです。この美術館が一般に開かれたのが、1819年からということです。

スペインとポルトガルの地図
スペインとポルトガルの地図(イラストACより)

ピカソやダリにも愛されたこの美術館は、15世紀から19世紀にかけて歴代のスペイン王室が買い集めてきたコレクションがもとになっています。そこに200周年プロジェクトのひとつとしてカメラが入ったわけです。監督・脚本はヴァレリア・パリシ女史、ナビゲーターとしてイギリスのアカデミー賞受賞俳優のジェレミー・アイアンズを起用して、多くの作品を映しだし、多数の職員へのインタビューを通して、美術館の魅力に迫ります。

カルロス3世からアルフォンソ13世までのスペイン国王の住まいとなった「王宮」
カルロス3世からアルフォンソ13世までのスペイン国王の住まいとなった「王宮」(写真ACより)

この美術館を代表する画家たちは、特に名をあげれば、ティツィアーノ(ラ・グローリアなど)、ベラスケス(ラス・メニーナスは特に有名)、ゴヤ(裸のマハ、1808年5月3日など)、エル・グレコ、ルーベンス、ボス(快楽の園、聖アントニウスの誘惑など)等々でしょう。他の有名美術館と比べると、作品群はやや地味とも言えますが、現代の眼から見ても実に味わい深く、ポイントを押さえたまさに王道を走っている感じです。豪華な建物と内装もとても贅沢です。実際の作品群に、再び会いたいと思いました。

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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