新国立劇場バレエ「バレエ・コフレ」を観る

3本立ての新国立劇場バレエを観てきました。「コフレ」は「宝石箱」を意味するフランス語とのこと。日本のバレエ上演は、定番の古典作品等が多いので、こういう機会はうれしいです。テープでなく生演奏もうれしいですね。
指揮:マーティン・イェーツ 管弦楽:東京交響楽団

まずは、『火の鳥』です。地響きのような音楽から始まります。筋としては、イワン王子が捕らえた火の鳥を、逃がす代わりに危険の際には助けるという約束をします。一方魔王カスチェイの居城でツァレヴナと恋に落ちた王子が魔王に見つかりますが、火の鳥に助けを求めて、結果、魔法が解けて大団円という感じです。わかりやすい物語に、踊りがはじけて、50分くらいの作品はあっという間に終了となりました。衣装や舞台も素敵で、さすがバレエ・リュス(ロシアのディアギレフによる、一時代を築いたツアー・カンパニー)の作品ならではでした。

振付:ミハイル・フォーキン 音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
美術:ディック・バード 衣裳:ナターリヤ・ゴンチャローワ
照明:沢田祐二
[キャスト] 火の鳥:小野絢子、イワン王子:奥村康祐、ツァレヴナ:益田裕子、魔王カスチェイ:小柴富久修

次の作品は、『精確さによる目眩くスリル』。初めて観る作品です。女性3人、男性2人が次々と交代して現れ、踊り・回ります。衣装もシンプルで印象的。短い作品ですが、身体を極限まで使う感じで、息をもつかせぬ作品でした。なかなか気に入りました。

振付:ウィリアム・フォーサイス 音楽:フランツ・シューベルト「交響曲第9番最終楽章」 美術:ウィリアム・フォーサイス 衣裳:スティーヴン・ギャロウェイ 
照明:タニア・ルール ステージング:ホセ・カルロス・ブランコ
[キャスト] 米沢 唯、直塚美穂、根岸祐衣、速水渉悟、渡邊峻郁

そして、最後は『エチュード』。あまり覚えていませんが、作品としては過去に観ているものだと思います。クラシックバレエのレッスンをそのまま作品にしたようなもので、足・脚だけを強調したり、光の筋をジャンプで駆け抜けたり。メインのバレリーナ以外にも、各12名の女性の白のチュチュ、黒のチュチュ、12名の男性なども一緒に演技したり、目まぐるしく進行していきます。少し長すぎる印象がありつつも、さすが新国立劇場バレエ団、粒がそろっていましたね。

振付:ハラルド・ランダー 音楽:カール・チェルニー/クヌドーゲ・リーサゲル編曲
ステージング:ジョニー・エリアセン 
アーティスティック・アドヴァイザー:リズ・ランダー 照明:ハラルド・ランダー
[キャスト] 木村優里、井澤 駿、福岡雄大、ほか多数

ということで、1回観ただけで新国立劇場バレエ団の精鋭が半分以上見られてしまうというぜいたくでした。

  • 新国立劇場
  • ウェルカムフラワー
  • 入って中劇場方面へ向かうと展示がある
  • バレエコフレのポスター
  • タイムテーブル
  • 配役
  • 上から見た舞台

ジョージ について

旅行大好き、飲食大好き、劇場、博物館・美術館大好き、好奇心旺盛なごくふつうの会社員です。社会問題含め、いろいろ書いていこうと思います。
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