9月の持ち寄りワイン会、テーマは「山(やま)」でした。いつも重なるものがまずないワインの持ち寄りですが、今回重なってはいないのですが、ワインのビンがフルート型の白ワインが多かったということでこれがまた面白かったです。イメージするものが、近かったのですね。フルート型はドイツのモーゼル、ライン地方やフランスのアルザス地方などに多くみられます。
私は、いろいろ想像力が働くなか、今回はフランスのアルザス地方のヴォージュ山脈のイメージからアルザスワインにしようと考えました。ヴォージュ山脈によってフランスはロレーヌ地方とアルザス地方に分かれるのですが、そのまた東はライン川を越えてすぐドイツです。山のおかげで、アルザスはフランスで最も降水量が少ないワインの生産地域になっています。アルザス(ストラスブール)については、すでに1回記事にしています。今回は、別のものも紹介しましょう。
ワイン会の話に戻りますと、持っていったワインはマルセル・ダイスの「アルザス・コンプランタシオン」の2018年です。マルセル・ダイスは、品種の個性よりもその土地ならではの「テロワール」を重視したワイン造りによって世界で評価されてきました。コンプランタシオンは混植を意味していて、混植したものを混醸して造ったワインです。このワインは、実に13種類もの伝統品種から造られているのです。リースリング、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、ピノ・オーセロワ、ピノ・ブーロ、ゲヴェルツトラミネール、トラミネール、ミュスカ、ミュスカ・ア・プティ・グラン、シルヴァネール、シャスラ、ローズ・ダルザス。聞きなれないものもありますね。
アルザスのリースリングやドイツのリースリングとの比較もできて面白かったです。コンプランタシオンは、色が濃いめでさわやかなミネラル感とともに、ふくよかでコクがあり複雑な味わいでした。さらにほかの多様なワインにも癒やされて、ワイン会は終了しました。